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【電子書籍特化】読書タブレットの最適解。「Onyx Boox Poke3」が完成形すぎた。【レビュー】

Kindle以外も読むならこっちがオススメ

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「Onyx Boox Poke3」は6インチの電子ペーパーディスプレイを搭載した小型タブレット。

「Kindle」と似た外観だが、Androidを搭載する分「Kindle」より汎用性の高いタブレットに仕上がっている。

「Kindle PaperWhite」や、最近発売されたばかりの「iPad mini 6」のスペックと比較しつつ、本機の魅力について紹介する。

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「Onyx Boox Poke3」について

初めに、「Onyx Boox Poke3」の基本スペックをおさらい。ライバル機である「Kindle PaperWhite」や、最近発売されたばかりの「iPad mini 6」のスペックと比較してみる。

スペック

Onyx Boox Poke3Kindle Paperwhite (第10世代)iPad mini 6
OSAndroid 10独自OSiPadOS 15
ディスプレイ6インチ E-Ink6インチ E-Ink8.3インチ Liquid Retina
解像度300ppi300ppi326ppi
ストレージ32GB8GB / 32GB64GB / 256GB
防水× 非対応○ IPX8等級× 非対応
端子USB Type-CMicro USBUSB Type-C
重量150g182g293g

特徴

Android10搭載。電子書籍サービスをくまなく楽しめる

「Onyx Boox Poke3」は一見すると6インチのディスプレイを搭載する小型のタブレットだが、その正体はAndroidを搭載した電子書籍リーダーという、特殊な立ち位置の製品。

Android搭載の利点は多い。「Poke3」はスマホ同様、さまざまなアプリを利用することができる。

最近では「ジャンプ+」など、出版社が独自で展開する電子書籍サービスも増えているため、「Android」を搭載するメリットは大きい。

対して、ライバルであるAmazonの「Kindle」シリーズや楽天の「Kobo」は独自OSを搭載しているため、自社のサービスしか利用できない。

「Poke3」では、もちろん「Kindle」アプリを利用することもできる。「Kindle」からの乗り換えも問題なく、ボクのような「Kindleときどき別アプリ」というユーザーにもピッタリだ。


表示はモノトーン、残像が残りやすく激しい動きに弱い特徴のある「電子ペーパーディスプレイ」を搭載するという都合上、動画再生やゲームなど動きの激しいアプリには不向き。

しかし、ビューアーアプリなど、動きの少ないアプリを利用する際に真価を発揮。一般的なディスプレイ(有機ELやLCD)に比べ、目への負担が少なく、紙の本同様の読書感を味わうことができる。

狭小ベゼル&薄型軽量。文庫本サイズでポケットに収まるサイズ感

「Onyx Boox Poke3」は同じ6インチ「E-Inkディスプレイ」を搭載した「Kindle Paper White」より一回り小さく、薄く軽い。実際に手に取ると「Kindle」より遥かに軽く持ちやすく、数値以上に違って感じられる。

アクティブシーンなど、あまり大きめのバックを持ち歩きたくないシーンや、片手が使えない場合の多い通勤時などには、その恩恵を特に感じられる。

スポーツ用(主に自転車で出かけるとき用の)小型のウエストバッグに無理なく収まるし、通勤時にはスーツの胸ポケットにスッと収まる。本体も薄いのでスーツの上から目立たないのもうれしい。

電子書籍はちょっとしたスキマ時間に読めることも魅力の一つだと思うのでこの小ささはかなり魅力的。ちょっとしたお出かけの場合にも気負わずカバンに突っ込んでおけるので、持ち運び頻度がかなり増えた。

購入時に付属する純正カバーも「Poke3」の使い勝手を向上させてくれる。フロントのカバー閉じると自動でスリープ状態になるし、方手持ちする際には指のとっかかりにもなる。

持ちやすさや機能性が向上する上、サイズ感や重量がほとんど変わらない。側から見るとブックカバーを付けた文庫本のように見えるのもお気に入りポイント。

ちなみに、「iPad mini 6」とサイズを比較するとこんな感じ。

「iPad mini 6」のディスプレイは8.3インチとiPadの中では小型だが、「Onyx Boox Poke3」の2倍ほどの大きさがある。

大画面で雑誌や漫画本を見開きで読めるというメリットはあるものの、小説やマンガ用途であれば「Poke3」に分がある。最適な媒体はそれぞれ異なるため、棲み分けはできそう。雑誌や大判コミックスであれば「iPad mini 6」を使う、という感じで使い分けるのがよさそうだ。

300ppiの高精細E-Inkディスプレイ搭載。調色可能で長時間の読書にも最適

「BOOX Poke3」は「6インチ」の電子ペーパーディスプレイを搭載。解像度は「300ppi」と高精細であるため、文字潰れはほとんど気にならない。マンガの小さなコマに描かれた文字まで、鮮明に描写される。

電子ペーパーディスプレイはインクによって画面を描写するため、画面の質感は紙の本に極限まで近い。一般的なLCD方式やTFT方式のディスプレイに比べ、長時間見ても目が疲れにくいというメリットがある。

同じ電子ペーパーディスプレイを搭載した「Kindle Paper White」と比較しても映像品質に違いは感じられない。「Kindle」のエコシステムに縛られているユーザーや、端末の初期設定や調整が苦手・面倒なユーザーでない限り、「Poke3」を購入する方が幸せになれるだろう。

11月発売の「Kindle PaperWhite」の新モデルは、画面サイズが「Poke3」より「0.8インチ」大きい「6.8インチ」に拡大。だいたい文庫判(一般的な小説のサイズ)から新書判(ジャンプの単行本サイズ)程度の大型化であるため、その差は意外と大きい。

視力に自信のない方や、主な読本がマンガのユーザーは新型「Kindle」を待ってみても良いかもしれない(少し高価な「シグニチャーエディション」ではワイヤレス充電にも対応。少し羨ましい)。

読書特化タブレットの真骨頂。ディスプレイの調整機能が多機能すぎる

「Onyx Boox Poke3」には画面の色調や輝度を細かに調整できる独自機能「アプリ最適化」機能が搭載されている。

画面表示をマンガアプリ用、小説用、Webブラウザ用というように、コンテンツごとに最適な設定を登録・保存することができる機能で、具体的には下記のパラメータを自由に調整することができる。

これらの設定は「ナビゲーションボール」から調整可能。「ナビゲーションボール」は画面に常時表示される円形のボールで、iPhoneやiPadの「Assistive Touch」の感覚に近い。

リフレッシュモードの設定

設定を試行錯誤するのは楽しいが、時間や手間がかかるのが面倒な人には「クラウド設定」を利用するのがオススメ。

「クラウド設定」は、アプリに合わせて、最適な画面設定に自動で変更してくれる便利機能。自分で試行錯誤することなく、他のユーザーが突き詰めた設定を気軽に利用できるので、試す価値ありなオススメ機能だ。

実際にKindleアプリで「クラウド設定」を試したところ、画面の繊細さを保ちつつ、ページめくりの動作が大幅に高速化され、操作感が向上した。手動で調整する前に一度試してみる価値はあるようだ。

ただ、マイナーなアプリだとクラウド設定が利用できない場合もあるので注意が必要。海外の利用者はほとんどいないであろう「ジャンプ+」で試してみたところ、「クラウド設定は存在しません。」のメッセージが表示され利用できなかった。

インタフェースには「USB Type-C」が搭載されているので安心

「Onyx Boox Poke3」はUSB Type-Cを搭載。iPadやMacのケーブルが流用できるのが地味に嬉しい。「OTG」にも対応するため、外部ストレージからファイルを読み込むことも可能となっている。

現行の「Kindle PaperWhite」の仕様(MicroUSB)に一歩リードする格好だが、そのKindleも11月発売の新モデルで待望のUSBType-Cを搭載。仕様的には横並びになった。

防水・防塵に非対応なのが唯一の欠点かも

ここまで利点ばかり紹介してきたが当然欠点もある。「Poke3」でボクが唯一残念に思うのは、防水に非対応であることだ。

「水場で利用しないし自分は気にしない」という人も多いかもしれないが、雨の日にポケットに入れて出かけるのに気を使ったり、防水非対応の最大のデメリットは、「天候やシチュエーションを考えて持ち運び方を変える必要が出てくるのが面倒くさい」というのがある。

もう一つ、水洗いできることも大きい。肌身離さず持ち歩いていると案外汚れは溜まるもので、毎回クリーナーで拭くのも面倒。防水なら水洗いでスッキリキレイにできるので案外重宝する。

「Onyx Boox Poke3」は「Kindle」ほど指紋が目立たない素材なのが救いだが、防水対応してくれればもう少しラフに扱えるのになぁと思う。

国内未発売のため入手性に難あり。公式通販からの個人輸入がオススメ

「Onyx Boox Poke3」が非常に高性能で魅力的な製品であるのは先に述べた通り。しかし、この製品、実は日本国内では未発売の製品だ(2021年9月現在)。

Onyxの一部製品は国内のAmazonから購入可能となっているものの、「Poke3」は発売から数ヶ月経った今でも未発売のまま。入手性に難のある製品であるので注意。

実際、公式通販から日本への発送は可能であるため容易に個人輸入可能。だが海外通販である以上、輸入のリスクがあることには注意。

価格は本体+送料のみ。日本円で約25,000円程度で購入できる。無料でスリーブケースも付属するのでお買い得感が高い。おまけとは思えないほど高クオリティのケースなのでぜひ。

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